古典読書。

毎日の古典読書の記録をしていきます。平行読みもするので時々飛ぶかもしれません。

【古事記(前半)】

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古典読書会で、古事記を読んでいます。
古事記は、日本の神話をまとめたものとして最古のもの。物語の形式で書かれています。

前半は国の成り立ちから神様の成り立ち、どんどん神様と国が作れて行く過程が書かれています。

一度ざっと読み。副読本として、五月女ケイ子さんの漫画が一冊と小出一富さんの人生が変わる古事記

ただ、この2冊を読んだところで、書き下し文にはかなわない。
倉野賢司さんの語訳のほうが断然面白い。

最古の現存古事記は、室町時代に書き写されたものが最古らしく、それより以前のものはない。
今回のものは、その最古の原文を本居宣長が解読したものをさらに倉野賢司さんが、
40年間研究したものをまとめたもの。全体のうち、上つ巻、中つ巻、下つ巻、と書かれていて、
そのうちの上つ巻を読書会では読んでいます。

3か月かけて読む、というチャレンジ。

実際本を手に取ってみると、上つ巻は、全文でも70ページ弱しかない。
でもここに日本の起源が物語風に描かれている。

最初に読んだ物語風の現代語訳を読んでもわからないことが倉野さんの本を読んでいると面白いことに
いろいろ気づく。

面白いなあと思うのは、数字や言葉の読み方だったり、神様の数だったり、神様の成り立ちだったり。
とにかく、音読したり、神様の数を数えたり、文の構造を書き出したりして初めてわかることが多い。
あの神様がここででてくるのか、とか。あの神様はこの人の子供なのか?とか。
こことここで神様が争うのか、とか。

とにかく、文章そのものが面白いのと、内容もなんだかとても自由で豊かなのです。

頭の中を素通りすることも書いているうちにわかることがたくさんあるものです。
特に構造は、書かないとわからなかったりする。


読めない本はこうやって読むものなのですね。
面白い体験ができました。

構造を意識して読む、ということを今後もやってみたいと思います。

 

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◆9月2日(日)に読書会では公開イベントをします。
よかったらぜひぜひご参加ください。

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※読書会は、面識のある方のみ、ご参加いただけます!